ヴァンガードおすすめ人気グレードまとめ

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2007年に販売が開始されたクロスオーバーSUVのヴァンガード。発売開始から結構な人気を博していたのですが、2013年をもって販売が終了しました。結局のところ1代かぎりの運命だったのですが、トヨタはヴァンガードとハリアーのユーザーの一本化を狙った・・・という噂です。

正直トヨタがヴァンガードというモデルを1代で終わらせたのは残念です。ということは、今手に入るヴァンガードは中古車しか存在しないのですが、どんなグレードがラインナップされていたのか、そのヒストリーも含めて紹介していきます。

 

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ヴァンガードに設定されているグレード

引用:TOYOTA公式カタログ

ヴァンガードに設定されているグレードですが、大きく違うのが2種類のエンジンです。

1つが2.4L直列4気筒エンジン(2AZ-FE)を搭載したモデルです。最高出力170ps(125kW)、最高トルク22.8kg・m(224N・m)というスペックのエンジンです。このエンジン2000年に登場以来、現在でも現役のエンジンです。

もう一つが3.5L V型6気筒エンジン(2GR-FE)を搭載したモデルで、位置づけとしては2.4Lモデルの2ランク上くらいな感じです。スペックも最高出力280ps(206kW)、最高トルク35.1Kg・m(344N・m)と、車格すら違うのか・・・というくらい、高性能なエンジンとなっています。

源十郎
4気筒エンジンと6気筒エンジンってどんな違いがあるんだろう?
営業マン
気筒数というのはシリンダーの数のことなのですが、簡単に言うと気筒数が多いほうが”高出力”で”高回転”の型のエンジンになります。
気筒数による違いとは??
一般的に「大衆車」と言われるカテゴリーに属する車は、ほぼ間違いなく”4気筒”エンジンを搭載した車です。と言うのも、4気筒⇒6気筒となると部品点数は増えますし、それはそのままコストの上昇につながるので、6気筒以上のエンジンは高級な車に採用されることが殆どです。
友人
ただ、高いだけあってアクセルを踏んだ時の「滑らかさ」はたまらないよね。

ヴァンガードはこの2種類のエンジンの違いと、4輪駆動かFF(2.4Lモデルのみ設定)か、2列シート(5人乗り)か3列シート(7人乗り)かで大きく6種類に区分されます。

ただ先ほども触れましたが、3列シートは普段使いには適していないようなので、”3列目にシートが付いているだけ”と見て間違いありません。

営業マン
私が言うのもなんですが、3列目は子供が座るにはいいのですが・・・。ただあれば便利ですよ。

もしヴァンガードの購入を検討されているのなら、いろいろ中古車サイトを見ると思うのですが、目にするヴァンガードのほとんどは2.4Lモデルでしょう。実際のところ、維持費を含めかなりの差が出るので、3.5Lモデルを検討するユーザー層ならハリアーや、もしかしたらランドクルーザーへ移行している可能性もあるでしょう。

このあたりのさじ加減と言うか、上のクラスへ誘導できる道筋を用意するあたり「流石トヨタ」といった感じですよね。それでも3.5LのV型6気筒エンジン搭載の4WD車が310万円位のプライスだったのは、今から考えるとコスパは高かったと思います。

それではここまでの話を踏まえ、グレードを大雑把に分類してみます。

※2010年2月発売(2列シート)モデル

エンジン・駆動方式 モデル名 モデル名 モデル名
2.4L・FFモデル

240S

2,420,000 円

240S・Gパッケージ

2,717,000 円

240S・Sパッケージ

2,557,000 円

2.4L・4輪駆動モデル

240S

2,630,000 円

240S・Gパッケージ

2,927,000 円

240S・Sパッケージ

2,767,000 円

3.5L・4輪駆動モデル

350S

3,070,000 円

350S・Gパッケージ

3,312,000 円

 

これらの他に、モデル末期の2012年9月に「240S・アルカンターラリミテッド」というモデルが追加されています。

基本的にはベースモデルがあり、追加装備によりグレードが上がっていくという、メーカーにとっては王道的なラインナップなのですが、中古車市場を見てみると意外とベースモデルをチョイスしている方が多いのだと、ある意味驚きました。

ベースモデルにカラードオーバーフェンダーや18インチアルミホイールを装着したのが”Sパッケージ”で、主に見た目重視な装備が加えられています。

一方“Gパッケージ”の方は見た目より中身重視で、表皮を本革+アルカンターラ(スエード調人工皮革)にした、シートヒーター付マルチアジャスタブルパワーシートを採用したり、内装を重視した装備となっています。

ちなみに3.5Lモデルに”Sパッケージ”が設定されていないのは、18インチアルミホイールなど最初から装備されているためです。

リーズナブルでありながら質感も高いヴァンガード、いったい何を選べば良いのか?続いてはヴァンガードに設定されているグレードを解説しましょう。

 

ヴァンガードはどのグレードがよいのか?

もしヴァンガードの購入を検討する場合、どのグレードを選べば良いのか?結論から言うと、発売時の新車価格がより高いグレードがお勧めです。というのも、現在ヴァンガードを購入しようと思えば当然中古車ですし、少しでも装備が充実したモデルの方がお買い得です。

しかし中古車ゆえ、そう単純には行かないのです。ヴァンガードの場合、販売期間が2007年11月から2013年11月まででしたので、同じヴァンガードでも最大6年も年式に差が出ます。さらに走行距離にも差があるでしょうし、何より前のオーナーの使用状況も気になります。

そこで先ずは自分が乗るシチュエーションを考えた上で、FFモデルが良いのか4WDモデルが良いのか決めましょう。北国で使用する場合や悪路を走る場合は断然4WDですし、そのような場面が無ければ燃費なども考慮してFFモデルで十分でしょう。

駆動方式が決まった前提で、お勧めモデルを紹介します。

第1位 240S Sパッケージ・アルカンターラリミテッド

2012年9月に発売された限定の特別仕様車です。通常のSパッケージに加え、フロントグリルやサイドモールなどにスモークメッキ加飾を施し、アルミホイールもクレーメタリック塗装とするなど、パッと見た感じに高級感を演出しています。

また内装も、シート・センターコンソールにオレンジステッチを施したアルカンターラ表皮を採用し、その他ステアリング・シフトノブなど特別な加飾で、一段と上質な室内空間を演出しています。

イメージがかなりシティユースを意識したモデルですので、あまり悪路を走られた可能性が低いのと、何より装備の充実感で1番のお勧めとしました。難点は絶対数が少ないことで、これは地道に探すしかありません。

さくら(妻)
「アルカンターラ」って、車関係でよく目にするけど何なの?
源十郎
イタリアの「アルカンターラ社」が販売しているスエード調の人造皮革で、今は本革ではないけど車用高級素材として有名だよね。
アルカンターラ
今は車のシートなど、内装で用いられる高級素材として認知されている「アルカンターラ」ですが、実は開発・販売しているのは日本の「東リ」なんです。意外なのですが、開発は1970年と古く、イタリアで合弁企業を設立し生産したものを「アルカンターラ」というブランドで展開し成功を収めたんですね。これを知るとなんか誇らしいですよね。

第2位 350S・Gパッケージ

最高出力280ps最大トルク344N・mを発揮する、3.5L V型6気筒エンジン(2GR-FE)を搭載する350Sの装備充実モデル”Gパッケージ”がお勧め第2位となります。2.4Lモデルと比べて基本装備が充実しているのも大きいのですが、何よりそのエンジンです。

最近では4気筒エンジンも質が向上して、メルセデスベンツCクラスや、BMW3シリーズなども普通に4気筒エンジンを搭載する時代です。

ただヴァンガード発売当時は違いました。4気筒エンジンと比べ6気筒エンジンは、明らかに「滑らか」で「静か」でした。ホントに上の車格の車に乗っているような感じです。

残念なのは3.5Lのヴァンガードは、2.4Lモデルに比べ圧倒的に中古車の台数が少ない。これも必死に探さなければ、なかなか見つかりません。

友人
確かに「滑らかに回る」って言われる6気筒エンジンは興味があるし、一度は体験したいよね。

第3位 240S・Gパッケージ

おすすめ3位は240S・Gパッケージです。このモデルに関しては中古車市場でも数が多いので、その点に関しては心配がありません。Sパッケージではなく、このGパッケージをお勧めする理由は、はっきり言うとホイールなどは替えるが容易だからです。一方シートをはじめ内装を替えるのは若干手間がかかるので、最初から内装充実のGパッケージが良いと思います。

その他 ヴァンガードの中古車に関する注意点

ヴァンガードを中古車で購入する際、いくつか注意すべき点がありますので、ここでいくつか紹介します。

①アイドリングの不安定

これは年式に関わらず報告されている事象なのですが、アイドリングが不安定になり最悪「エンスト」する事例が報告されています。俗に「当たりはずれ」と言えばそれまでなのですが、購入を検討するのならば試乗したり、販売員に確認するなどしましょう。

②エンジンの焼付き

これは2.4Lモデルに搭載されている2AZエンジンで報告されている事例なのですが、エンジンブレーキを多用することによるエンジンオイルの異常な消耗が確認されています。エンジンオイルの消耗は、放置するとエンジンの焼付きにつながりますので注意が必要です。

③ナビの不具合

販売店で装着したカーナビの一部で不具合が報告されています。2010年12月3日から2012年2月8日までに製造された車種が対象で、販売店で無償修理を受けられます。具体的な事象としてはエンジンのオン・オフを繰り返すと、バックモニターが映らなくなったり、目的地検索が出来なくなります。

 

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ヴァンガードという車について

引用:TOYOTA公式カタログ

全くの個人的見解なのですが、ヴァンガードが発売されたときの第一印象が「おっ!トヨタが魅力的な車を出したな」というものでした。どちらかというとSUVの中では保守的なスタイリングであること、またなにより装飾だけに頼らず、「機能性」などで魅力を訴求するというコンセプトが好印象でした。

さくら(妻)
男の人の好みって分かりづらいわね
源十郎
単純に「必要な機能がある」とこが、工業製品として美しいってことだよ

ところでヴァンガードが1代限りで終売となったことにも関わるのですが、トヨタの販売チャンネルはレクサスを除いても4チャンネルあります。最近は販売店の垣根をこえ、どの販売店でも全ての車種を扱える方向へ大胆な変更を図っているようですが、ヴァンガードが発売された当時は基本的に車種ごとに買える販売店が決まっていました。

そこでヴァンガード発売前後の各販売チャンネルでの、SUVの取り扱い車種を整理してみましょう。

販売店 ~2007年8月 ヴァンガード販売期間(~2013年11月) 2013年12月~
トヨタ店 ランドクルーザー ランドクルーザー ランドクルーザー
トヨペット店 ハリアー ハリアー・ヴァンガード ハリアー
カローラ店 RAV4・クルーガー ヴァンガード ※C-HR発売までSUV途絶える
ネッツ店(旧ビスタ店 RAV4・クルーガー RAV4 RAV4

これを見ると、販売チャンネルごとにターゲットのお客様が想像できて面白いのですね。ヴァンガードは、2007年11月にクルーガーの(日本での)終売のあとを引き継ぐ形で発売されました。

さくら(妻)
こう見ると、トヨタ店は高そうな車ばかり売ってる印象ね
営業マン
言われるとそうなのですが、トヨタとしてはある程度お客様の嗜好を考え、各販売店へおいでいただくよう努力しています

ベースになった車種は3代目RAV4の国外向けロングボディモデルで、多くの共通点があります。発売当初のラインナップは4輪駆動モデルのみで、エンジンは2.4L直列4気筒と、3.5L V型6気筒の2種類でした。2008年にはFFモデルも追加され、その後小さな改良を重ねながら2013年10月まで生産されました。

ボディは十分大柄なのですが、それでも先代のクルーガーや、ライバル車である三菱・アウトランダーや日産・エクストレイルと比べ全長がやや短く、3列シートを備えていたものの、ほぼ緊急時の補助的な位置づけでした。

 

まとめ

  • ヴァンガードは2013年で新車販売が終了しています
  • ヴァンガードは大きく違う2種類のエンジンが用意されています
  • 駆動方式は4輪駆動がメインですが、FFモデルもあります
  • 購入する場合「中古車」なので、よく見極めましょう
  • 不具合の情報もありますので、確認はお忘れなく

最近の「街乗りSUV」とはちょっと違い武骨なイメージがあり、そんなところは兄貴分というか親分「ランドクルーザー」と似た部分があるヴァンガードですが、奇をてらうことなく、質実剛健な「いい車」です。ただ検討の際は実車の状態をよく確認の上、後悔のない選択をしましょう。

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